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インフィニティ・ウォー&エンドゲーム原作との違いとそこから読み解くアベンジャーズ/エンドゲーム【インフィニティ・ガントレット感想】

こんにちは!シュガーです。

国会図書館で、インフィニティ・ウォーの原作『インフィニティ・ガントレット』を読んできました。

あまりにも映画が強烈過ぎたので、流石に原作も気になったんですよね。

国会図書館で閲覧申し込みをしようとしたところ、「現在利用中」でしばらく読めなかったので、同じような方がいるんだなと親近感が湧きましたw

この記事では映画『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』と、『アベンジャーズ4(仮)』のネタバレを含む可能性がありますので、まっさらな気持ちで次回作を迎えたいという方はご注意下さい。

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インフィニティ・ウォー原作のストーリーあらすじと、映画との違い

宇宙の生命体の数が増加し、死の女神「デス」が宇宙の生命を半分に減らすようサノスに命じる。映画とは違い行動の根本的な動機はデスのもの。

サノスは死の女神「デス」を崇拝…というよりベタ惚れ状態で、デスに振り向いて欲しいという一心でそれを実行しようとする。

映画とは違い、サノスはすでにインフィニティジェムを全て集め終わった状態。

ネビュラはサノスの側にいるが、まるでゾンビのような見た目で口も聞けず何を考えているのかわからない、映画よりも更に酷い境遇。

サノスの企みを知ったシルバーサーファーがサノスに戦いを挑むが敗北。ソウルストーンの力で魂の世界に転移させられる。

ソウルワールドの中でシルバーサーファーはアダム・ウォーロックに出会う。ウォーロックはシルバーサーファーを地球に転移させる。

ストレンジの元にシルバー・サーファーがサノスが来ることを伝えに来る。映画ではハルクがその役でした。ただ「サノスが来る!」といっても原作のサノスは既にインフィニティ・ストーンを全て持っているので、来るというよりは「サノスがヤバい」って感じですかねw

 

「指パッチン」は最初に起こる。多くのヒーローは消え、大津波で日本は存在すらなくなる(よく画像を見かけますねw)。

アダム・ウォーロックをリーダーとしてアベンジャーズがサノスと戦闘するように計画する。

アダム・ウォーロックは銀河の果てで、宇宙の生命体を統べる存在であるエターニティと接触し、審判者にサノスへの懲罰を求めるが、審判者はサノスの行動はあくまで自然淘汰だと言い、関与してくれない。アダムはエターニティを始めとした他のコズミックに、サノスへの攻撃の協力を要請する。

アベンジャーズはサノスの元に向かい戦闘に入るが、サノスが指を鳴らすだけで時間が止まり、もはや戦いにすらならない。

サノスの側近のメフィストが、サノスがデスを振り向かせるためには勇猛なところを見せてはどうか、つまり平等な戦いをしてはどうかと提案する。

サノスはその提案に乗り、全能の力を抑えて戦う。それでもアベンジャーズはサノスにとって敵ではなく、アベンジャーズは全滅状態に。

エターニティを始めとしたコズミックが攻撃に参加する。彼らの攻撃は次元を歪めるほどのスケールだが、サノスは動じない。

ついにエターニティが宇宙を爆発させるビッグバンのような攻撃に出るが、サノスは死なず、エターニティに代わってサノスの精神が宇宙そのものになる。

サノスの精神が宇宙に同化したことで肉体がただの抜け殻になっているところ、ネビュラがサノスの肉体からインフィニティガントレットを奪い、サノスの全能の力がなくなる。

ネビュラはゾンビのような見た目から生気を取り戻し、サノスへの復讐心からサノスを殺そうとするが、アダム・ウォーロックがサノスを地球のアベンジャーズ基地に転送する。

サノスは自分自身が全能の力に相応しくない存在だと心のどこかで考えており、そのことからいずれはガントレットを失うと予期していた。

次はネビュラが脅威になってしまったため、アベンジャーズとサノスが協力してネビュラを止めようとする。

ネビュラはインフィニティガントレットの全能の力に精神が耐えられず、危険な状態になっていた。

サノスはネビュラを挑発し、その挑発に乗ったネビュラがインフィニティガントレットの力で、「自身がインフィニティガントレットの所持者であることを除いて全てを24時間前に戻せ!」と力を行使する。

それによって甦ったコズミック達がネビュラを攻撃し、ネビュラはインフィニティガントレットを落とす。

アベンジャーズ含めみんながガントレットに群がるが、隙をついてアダム・ウォーロックがインフィニティガントレットを奪い、戦いを止める。

サノスは投獄されるくらいならと核爆弾で自爆してしまう。

 

その後…サノスは自爆を装って生存しており、農夫として生活していた。

サノスはウォーロックにインフィニティガントレットという名の権力を奪われたが、全人生を権力の追求に費やした彼はそれを奪われたことを後悔しておらず、むしろ満足げな表情を浮かべていた。(感じていることは違えどこれが映画インフィニティウォーのラストシーンでしたね)

『インフィニティ・ガントレット』の感想

まず、アメコミは『シビル・ウォー』を読んだ時以来だったんですが、やっぱりなかなか読みにくいな!!と感じました。

読みにくいというより、かなり内容が凝縮されてるんですよね。日本のマンガは内容が濃いところにはそれだけのページ数を割きますが、この作品はそうではなくて、どのページも内容が濃いのでしっかり咀嚼して読まないとすぐに話がわからなくなりそうになります。

まるで普通の読書のような体験でしたw

映画のサノスは原作のデスとサノスの融合

まず目についたのは、均衡を保つために全宇宙の生命を半分に減らすというサノスの崇高な目的は、原作ではデスのものであり、サノスは単にデスに振り向いて欲しい一心で行動していたということです。

正直原作のサノスは可愛いんですがw、やっぱりカリスマ性という点では映画の改変は素晴らしいと思いました。

映画版のサノスはまるで主人公のようで、自らが愛するものを犠牲にしてでも、小を捨てて大を取るというヒロイックな面がかなり目立っていました。

これは素晴らしい改変だと思います。

 

ただ原作のサノスはどこか抜けたところがあるので、それ故に成り立っている箇所もあるなと感じました。

それが、アベンジャーズとの戦いでメフィストに「デスを振り向かせたいならカッコイイところ見せましょ!」と言われてガントレットの力を使わず普通に戦うところw

映画版のサノスにはそういうところはないので、もし次回作、石が全て揃った状態でアベンジャーズと普通の戦闘になったらそれだけで手抜きですもんね…w

実はアダム・ウォーロックは映画にも既に登場している

上の感想を読んで、「アダムって誰やねん」と感じた方も多いかと思いますが、

実はアダムは映画にも既に登場しています…!!

それは、ガーディアンズオブギャラクシー:リミックスのポストクレジット場面。

髪がボサボサになってやつれた姿のソブリンが登場するシーンです。彼女は金の繭を前にして、

「私の子ども。ガーディアンズオブギャラクシーを抹殺することができる」

「この子の名前は…アダム」

と言っています。

あの映画を観たときは原作未読だったので、全く気づかなかったんですよね。この記事を書いた後に偶然huluでリミックスを観なおして、めっちゃ鳥肌立ちました。

しかし、今の雰囲気だと登場するのは敵としてでしょうし、アベンジャーズ4にアダムが出てくるかは怪しい気もしますね。公開予定にガーディアンズオブギャラクシー3があれば期待できたんですが。

「指パッチン」までをあれだけドラマチックにした映画は凄い

原作で驚いたのはやはり、指パッチンが最初に起こってしまうということ。指パッチンからこの物語、戦いがスタートしたような印象です。

逆に映画版は、二部作とはいえ「指パッチン」を終わりに持ってきました。この効果の凄さはこの映画の評価を見れば一目瞭然ですよね。

映画では序盤の作品からインフィニティ・ストーンを各作品に散りばめ、サノスが集めようとすることによりそれに関する全てが重要な伏線となって観る人を興奮させましたし、そこでの各キャラクターの再会はまさにカタルシスでした(トニーとスティーブの再会を残しているところがまたニクい)。

こうして原作と映画を比較してみると、映画は本当にこの『インフィニティ・ウォー』のために18個の作品を積み上げてきたという表現がぴったりだと思います。あまりにも展開が自然で美しすぎる。

原作を読んだことで、より映画の評価が上がりました。

インフィニティ・ガントレットから読み解く『アベンジャーズ4』の結末

映画『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』ではサノスの圧倒的な力が描かれ、指パッチンは最後に起きました。

個人的な予想ではありますが、映画を見た時から「次回作で残ったアベンジャーズ+キャプテンマーベルが頑張ってサノスを倒す」という安易な展開にはならないんじゃないかと思ってまして、原作を読んでそれがより確信に近くなりました。

原作でポイントだと感じたのが、

  1. サノスはインフィニティ・ガントレットの全能の力が、自分には重荷、相応しくないと考えていたということ、
  2. そしてエンディングで、それを失ったことに安堵した表情を見せたこと

です。

やはりサノスの思想そのものに何かしらの変化があり、それが原因で戦いが終結するのではないでしょうか。

 

映画版でサノスの思想に最も影響を与えられそうな存在は、やはりガモーラ

サノスが最も大きな犠牲を払ったのがソウルストーンのために愛するガモーラを失うということで、エンディングでも幼少期のガモーラが精神世界に出てきていました。

ガモーラを失った世界にサノスは何を感じるのかが次回作では大きなポイントになりそうです。

 

もう1つ気になる点は、原作で一気に戦況を変えることになったネビュラの存在です。

映画版でもネビュラは惑星タイタンでトニーと一緒に生存しているので、重要な役割が与えられているのは間違いないように思います。

ただ原作のネビュラはもはや生きる屍のような状態で、ずっとサノスの横におり、それ故に油断があったからこそインフィニティガントレットを奪うことに成功しました。

映画版のネビュラは酷い境遇こそ一致していますがかなりエネルギッシュなキャラクターなので、同じ展開にはならないように感じますね。

 

 

う~ん、より次回作が楽しみになってしまったw

この記事で原作が気になった方は是非読んでみて下さい!

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