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映画『TENET テネット』のネタバレ解説・考察!ついに過去に未来を求めた人類【82点】

こんにちは!シュガーです。

クリストファー・ノーラン監督最新作『TENET テネット』を観てきました!

鑑賞後にかなり考えて、ようやく理解ができてきたので早速記事を書きたいと思います!

 

個人的な感覚では、過去のノーラン作品『メメント』と『インセプション』が融合したような、そんな印象を受けた作品でした。

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TENET テネットのあらすじ

主人公の名もなき男に課せられたミッション、それは第三次世界大戦を防ぐこと。

なんと、未来では、時間を逆行する装置が開発されており、とある人物の陰謀により世界に滅亡の危機が近づいていた。

ミッションのキーワードは「TENET」。

名もなき男とその相棒ニールは、時間に隠された衝撃の秘密を解き明かし任務を遂行することができるのか!

TENETのおすすめポイント

一言で言って、映画『TENET』は、かなり難解な作品です。

ここ数年に公開された話題作の中では、ダントツで難しい映画なのではないかと思っておりまして、1回で100%楽しむ映画というよりは、2回観るタイプの作品かなと思います。

なので、『インセプション』のようにエンターテイメント作品として挑むのはあまりおすすめしません。

では、この映画はどのような人におすすめかというと

  • 「時間」を扱った作品が好きな人
  • 感覚よりも頭で楽しめる知的な作品が好きな人
  • 同じ作品を複数回鑑賞して理解を深めるのが好きな人

かなと思います。

特に「時間」を扱った作品が好きな方は、タイムトラベルものは既にたくさんありますが、時間順行、逆行をこれだけの映像を伴って扱った作品は初めてかと思いますので、かなり楽しめるのではないかと思います。

映画『TENET』難解ポイント解説

先程も言いましたがこの作品はかなり難解で、紐解いてみると、公式のあらすじですらしっかり作品の要点を説明できていないように感じます。

ここからは、この作品を観る上で、注目したいシーン、そして疑問に思う人が多そうなシーンに関してピックアップしてみます。

この作品における敵、セイターの目的は結局なんなのか?

セイターは劇中で、「世界を滅ぼす」という発言をしていますが、これは正直見ている側にとってはかなりしっくりこないセリフです。

この作品を紐解いてみると、セイターの目的はこのようになるかと思います。

 

未来では人類は滅亡してしまう。

そのため、未来人はこれ以上時間を順行させることができない。(滅びるから)

そのため未来人は自分たちの未来を過去に求めるため、時間を逆行させる。

すると当然順行の人類との衝突になり、(これが本編終盤、第三次世界大戦)セイターは全ての時間を逆行させることで、未来人が時間を逆行することを順行、つまり正しい流れにしようとしている。

その際、順行人類は逆行となるためマスクを持たないものは呼吸できずに死亡する=これがセイターのいう「世界を滅ぼす」ということ。

私はこのように解釈しました。

映画のクライマックスで、なぜ主人公は泣いていたのか?

相棒のニールがこの後死ぬことを理解したので、主人公は感極まりました。

本編中、主人公を幾度となく救ってくれる、「かばんにストラップの男」。

ラストシーンでは彼がニールだと主人公は理解しますが、その直前のシーンで、ストラップの男は死体となっており、時間を逆行して主人公が撃たれる際に庇いました。

つまり、ラストシーンで主人公とニールが別れた後、ニールは時間を逆行し主人公をかばって死ぬということになります。

主人公はニールのかばんを見て、それに瞬時に気づいたというわけです。

結局、「TENET テネット」とはどういう意味なのか?

これはもう完全に観た人に解釈が任されていると思うのですが、

個人的には、最後の順行と逆行の挟撃作戦のことを指しているのではないかと感じています。

それが、TE N ETと文字列が完全に回文の挟み撃ち構造になっているからです。

また、それぞれ回文として読んだときの「TEN(10)」は最後の作戦の「10分間」というところとも一致します。

ただ、これは完全に1解釈でしかないとも思っています。

一応、単語の意味としては劇中でルビが振られているように「信念、信条」という意味になりますが、これだけでは物語の最初に提示される「ミッションのキーワード」としては弱いかなと感じるので、個人的には時間の挟撃作戦という解釈に落ち着きました。

個人的な総合評価

現状では82点という評価にしています。

ただ、最低でもこの映画、2回は観なくてはいけないと思っていて、もうかなり解釈も深まってきたので、この状態で2回目を観れば、かなり評価も変わってくるのではないかと感じています。

ただ、逆に言えば2回観なくては評価が難しいという時点で、映画としてはハードルが少し高いかなとも思います。

冒頭で言ったようにこの作品は本当に難解で、個人的には必要以上に難解になってしまっていると感じています。

というのも、時間順行・逆行の設定がそもそもかなり難しいのに、スパイ映画としてのストーリーラインも結構複雑になっているからです。

こちらのストーリーがかなりシンプルであれば時間のギミックのほうに集中できるのですが、絵画の贋作うんぬんのストーリーが遠回りで、しかも展開も早すぎるのでついていくのが大変です。

とにかく全体を通して、スッと理解しにくいのがマイナスポイントかなと。

それでも考察すればするほど面白く、

「インターステラーでは人は未来を他の星に求めたけど、テネットではついに過去に求めてしまったのか」というような考え方ができるようになってからはどんどんおもしろくなってきました。

とにかくコアな映画好きには相当おすすめできる作品なので、ぜひ鑑賞して身近な人といろいろ考察してみるのをおすすめします!