こんばんは!
映画『イーグル・ジャンプ』を観ました。キングスマンの制作コンビが関わっているというのに、なんと日本ではビデオスルー(劇場公開なしで直接パッケージ化)な今作。なので期待はあまりしていなかったのですが…
理解不能という他ない。普通に劇場で観たかった。なぜスルーしたし。
この記事はネタバレを含んでいるので、最初に言いたいことを言っておきます。
熱い感動を欲している人は今すぐ観るべき!!!!
運動会とか体育会のリレーで、応援してるだけでウルっとくる人、いますよね?それならば安心して下さい。絶対泣けます。
イーグル・ジャンプの予告編動画とあらすじ
エディ・エドワーズは幼い頃からオリンピック選手に憧れていた。だが、近眼で運動音痴なエディには到底無理な話だと周囲からは馬鹿にされていた。そんなある日、イギリス国内にスキージャンプの有力選手が誰もいないと知ったエディは、スキージャンプのイギリス代表選手になるため練習場があるドイツの雪山へと向かうのだった。
そこでエディが出会ったのは、過去には天才スキージャンパーと称されていたが、傲慢な態度と素行不良が原因でスキージャンプ界を追放され、今では練習場の整備係にまで身を落としているブロンソン・ピアリーだった。エディはピアリーに自らのコーチになってほしいと頼み込むが当然相手にされるわけはなく、彼は冷たくあしらわれてしまう。だが、スキージャンプに本気で打ち込み大怪我をしてまで練習に臨むエディの姿を見て、かつての情熱を取り戻したピアリーは彼のコーチを引き受けるのだった。
こうして二人のオリンピックへの挑戦が始まった。
この映画はアメリカ、イギリス、ドイツが共同制作した伝記映画。実際の話が元になった作品です。
エディ・エドワーズはイギリス史上初のスキージャンプ選手。彼が幼少期からずっと夢見ていていたオリンピックまでの道のりが描かれています。
オリンピック級の記録を持たない選手の出場であるという点が問題視されたりと実際にはいろんな見方があると思う題材なんですが、この作品は「映画として」本当に見ごたえがありました!
名シーンが多い映画はいい映画
この映画にはなかなか名シーンが多かったと思います。
その中でも印象に残っているのは、エディが90mジャンプへの挑戦を表明するシーン。
エディは憧れのオリンピックに出場でき、70mジャンプで無事着地できたことから大はしゃぎ。記録はぶっちぎりで最下位ですが、その派手な喜びように観客も同調し、オリンピック一の人気者になっていました。
コーチのピアリーは、そんなエディをただの見世物になっている、90mが始まった途端忘れ去られると冷たく言い放ちます。
それに対してエディは記者会見で90mに挑戦することを表明します。今まで一度も飛んだことのない90m。階段を上がるだけで葬式を覚悟しなければならない90mです。
「僕はジャンプに対しては本当に真剣です」
「僕は目立つためにここに来たのではありません。このままでは帰れません」
このシーンはアツかった。
手に汗握る映画はいい映画
持論です。笑
「手に汗握る」はよく使う表現ではありますが、正直映画を観ていて本当にドキドキしたり、手に汗握ることって私はあまりないんですよね。
なので、本当に手に汗握らせてくれる映画は、とても没入感があっていい映画だと思っています。
そして、この『イーグル・ジャンプ』はそれを完全に満たしていました。
物語は意外と淡々と進みますし、ジャンプシーンも序盤中盤はあっさりめに演出されています。
ですがラスト。
これがもうハンパじゃなかった。もう完璧といっていいほど熱かった…!
この映画は2回観たんですが、2回目であっても90mが始まる前は本当にドキドキしていました。エレベーターが2回あるのがもう辛い。焦らします。
エレベーター~ラストシーンが最ッ高。
ラストのジャンプに向かうエレベーターの中で、エディはチャンピオンである「鳥人」マッチと一緒になります。マッチの順番は、ちょうどエディの前でした。
マッチはトップ。エディは最下位、とまるで接点がないように見える二人ですが、マッチはエディに話しかけます。
「君のさっきのジャンプはイマイチだった。もっとやれた。」
「僕たちは時計の1時と11時のようなものだ。遠いが、その他の連中よりずっと近い。」
「勝敗にこだわるのはザコだ。僕たちは自分自身の最高のジャンプをするためにここにいる。」
「ここで最高のパフォーマンスが出来なければ、僕たちの魂は死ぬ。永遠に」
かっこよすぎか。
こんなかっこいい会話シーンは久々に見ました。それもチャンピオンから話を振ってくるところがとにかくアツい。
そして言葉通り、エディの目の前で最高のジャンプを成功させたマッチ。こんな展開で奮い立たないわけがないのです。
そして90mジャンプ。
これはもう観て確かめて欲しいです。
80’sサウンドも最ッ高。
この映画でもう一つ印象的だったもの、それは音楽。
先日レビューした『シング・ストリート』でも同様の感想を持ったのですが、
80年代風のサウンドって最高ですなぁ。(未だにシングストリートのサントラをヘビロテ中です)
この『イーグル・ジャンプ』でも音楽がかなり効果的に使われていて、ラストの感動もこのBGMの力がかなりいい演出になっていたなと感じます。
ここまで書いてきて、また一つ気付いたことがあります。
感想に熱が入る映画は、いい映画。
劇場公開が無くてあまり知られていない今作ですが、是非。
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