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映画『ジョーカー』感想:90点!バットマンのオリジンとしても完璧な作品だ…!

こんにちは!シュガーです。

映画『ジョーカー』、2回目を見に行ってきました。

1回目はグランドシネマの最前列フラットシートの感想で手一杯でレビューできなかったんですが、2回目見て感想も固まったので今回ちょっと書いてみようと思います!

総合的にいって、やっぱり凄まじく完成度の高い映画だなと思いましたよ…!

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減点方式では点数の減らしようがない映画で完成度は圧倒的

最初の感想としてはまずこれで、映画の出来自体が凄まじくて「減点方式」で映画を評価すると100点になってしまうんじゃないかというくらい、非常に満足度が高い作品だなと感じました。

物語の構成に文句はないですし、起承転結のメリハリもしっかり聞いていて、カメラワークや映し方、音楽の効果など全てにおいてかなりの高水準ですよね。

特に映し方はかなり特徴的で、「画の力」が物凄い。パワフル。全てのシーンがかっこいいといっても過言ではないです。

それなのになんで100点と胸を張って言えないのかというと、やはり圧倒的「悪」の映画だからです。つまり感情面での評価が非常に難しい映画だなと…。

アナキン・スカイウォーカーとジョーカーの「ダークサイド」という共通点。中身は全く違う

純粋な想いを持った人間が悪に堕ちてしまうというストーリーで思い出すのが、スター・ウォーズのアナキン・スカイウォーカー、ダースベイダーの物語です。

あちらは愛するものを救うために力を求めすぎた結果ダークサイドに堕ちてしまうというストーリーで、ダースベイダーと化すエピソード3は明確にバッドエンドの物語でした。

 

では、同じく「人を笑顔にするコメディアンになりたかった純粋な人間がジョーカーという悪に堕ちてしまう」今作はどうだったのかというと、

あの世界、つまりゴッサムシティ的にいえば完全なバッドエンドなんですが、アーサーという人間に焦点を当てて考えるとハッピーエンドになっているんですよね。

今まで誰からも愛されず、認められず、ただ蔑まれるだけだったアーサーが、あんなに喝采を浴びたわけですし、しかも自分の人生を喜劇だと思えるようになっていて自己を完全に解放できたのですから。

 

昨日『ジョーカー』を観た時、最後のパトカーの上で喝采を浴びるアーサーのシーンで隣の女性が泣いていたんですよ。

私はあの映画で「泣く」に近い感情は全く湧き上がってこないのでそれに驚いて、なんで泣いているのか非常に気になったんですが、それと同時にこのことに気づいたんです。

この映画は「やっと認められたね、よかったねアーサー」という見方もできるんだなと。(「どうしてこうなってしまったんだろう」という悲しみの涙だったかもしれませんが、真相はあの女性のみぞ知るですw)

 

それと同時に、あの内容でハッピーエンドに捉えることができてしまうところがあの映画のなかなか怖いところで、銃社会の国でこの映画を上映するのは怖かっただろうなと…。

実際日本でも映画館に変な人がいたみたいなツイートをときどき見かけますし、そういうこの映画の「悪の映画」としての側面がなかなか「この映画は100点だ!!」といえない原因になってます。

正直、『バットマン』に続く作品であるなら100点の映画だと言いたい

漫画でもアニメでも映画でもゲームでもなんでもそうなんですが、

「悪役がしっかり描かれているストーリー」

「悪役と主人公の因縁がしっかりしているストーリー」

ってめちゃくちゃ面白いですよね。私はこういうのが大好物なんです。

 

その視点からこの『ジョーカー』を観ると、本当に100点満点すぎる映画なんですよね。

一応ジョーカーというキャラクターの単品映画として作られたみたいではあるんですが、

バットマン、つまりブルース・ウェインとの対比がかなり意識されていて、しかも映画のクライマックスでバットマンのオリジンとして有名である父親と母親が殺される場面まで入ってたんですよ。

これ、ジョーカーとしてではなく、「バットマン映画の1本目」として観ると本当になんの文句もない完璧な映画だと思います。

まずは悪役がどのようにして産まれたのかを1つの映画で描き、(しかも完成度がめちゃくちゃ高い)その中でヒーローであるバットマンが誕生したきっかけまで描かれている。

しかもゴッサムシティが退廃するところで終わって、まさにこの後ヒーローの番って感じですよね。この見方だと本当に最高の終わり方じゃないですか?

 

しかもこの見方だと映画『ジョーカー』の何が面白かったかって、

アーサーとウェイン家、どちらが正義でどちらが悪なのか全くわからないってことなんですよ。

ブルースの父親であるトーマス・ウェイン、またアーサーがブルースに手品を披露した後に出てくるアルフレッド(おそらく)、彼らをあの映画で好きになれた人っているんでしょうか?

到底ヒーロー側の人間には思えず、むしろ嫌な人間だと思った人が大半だと思います。

そしてバットマンであるブルースは、アーサーと対象的に全く笑わない、普通のヒーロー像とはかけ離れたキャラクターとして描かれていました。(これはダークナイトの時もそうですが)

この、アーサーとブルースの、「環境の光と闇(上に書いたように環境以外はウェイン側も到底光とは思えない)」のような関係は今作めちゃくちゃ強調されていたので、もう本当にこれはバットマンに続いてほしいんです。あの二人の戦いがどんなものになっていくのかが本当に気になる。

もしこれがバットマンシリーズに発展するなら、あの超名作シリーズであるダークナイト3部作をも越えられるんじゃないかと思っている私がいます。

『ジョーカー』に出てくる時計の時間が11時11分の謎

この映画、時計が何度か出てくるんですがそれがほとんど同じ時間を指しているのが意味深なんですが、最初に言ってしまうと個人的にこれはそこまで重要には感じられなかったです。

というのもこの話がジョーカーの妄想だったとしてなにがどう変わるんだろうって思ってしまうんですよね。まさにで?っていう。しかも明確な答えが出ないし、考えるのが好きな人向けに示唆したのかなって思ってます。

一応、最初のカウンセリング室、病院、アーサーがぶん殴るタイムカード、そしてマレーの番組で時計が出てくるんですが、

最初の3つはどれも11時11分付近を指していて、マレーの番組はたしか10時40分くらいを指していました。(しかも番組中にしっかり時計が進んでいます。当たり前ですが)

マレーの番組に出演したときだけ時間が違うのはどう捉えるべきかって話なんですが、個人的には彼がジョーカーとして自己を自由に解放したときから彼は前に進みだしたってことなのかなと勝手に思ってます。

正解はもちろんわかりませんが、時間が変わったタイミングとしてはそう捉えるのが自然なんじゃないかなと。

『バットマンvsスーパーマン』なんてやってないでこの映画の後に『バットマン』をやってほしかった

『バットマンvsスーパーマン』、私はこのブログで結構ボロクソに言ってるんですけど笑、

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本当にDCはあんなのでバットマンやらないでこの『ジョーカー』の後に本腰入れてやってほしかった…。

今でもこの後『バットマン』を作って欲しいって真剣に思ってますが、同じDCで既にバットマンやっちゃってる以上、たぶん作られないですよね…?

だとしたら大失敗もいいところだと思ってしまうのは私だけでしょうか…。

私はMARVEL作品が大好きで、それに対してDCはどれも微妙だと思っていたので今回の『ジョーカー』でかなり手のひら返したんですが、MARVELにはないDC特有のこのダークさを活かしてこの後『バットマン』、観たいですよ…!!

 

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